「超きゅ〜きょく大全」に同梱されていた、ぷよぷよのデザイナーをされた「森田ぷよ道」さんの冊子です。ぷよぷよの連鎖の概念について記されています。
これ印刷の雰囲気からすると現物スキャンかな?
発行は1993年3月とのことで、じつに31年前!
ぷよぷよの一作目がアーケード版で出現したのが1992年、メガドライブとゲームギア版、PC98版も同年、スーファミ版が翌年12月なので本当に黎明期のテキストですね。
本書の執筆期間二ヶ月の間に連鎖に関する考え方が劇的に進化したとあとがきにあり、スーファミ版による人口増加が伺えます。
<>
内容としては文字通り、「列」「ブロック」「リーチ」「点火」といった定義からはじまり、連鎖を「雄型連鎖」「雌型連鎖」に大別しています。
雄型連鎖は事前に頭に描いたとおりに並べていくもの、雌型連鎖は臨機応変に組んでいくもの。当時の著者の脳内では雄型のほうが主流になるだろうと想定されていたようですが、その後雌型が圧倒的に主流になりましたね。たぶん連鎖やって楽しいのもそっちでしょう。
2連鎖を炎魔法、3連鎖を氷魔法、3連鎖を雪魔法、4連鎖をなんか仏教的な命名、5連鎖を複合系魔法の命名として解説しています。時代だ……むかしのファンタジー作品、漢字がいっぱいだった……
例として2連鎖のある型を「火炎地獄」、3連鎖のある型を「氷刃地獄」、「極太氷柱一本釣り地獄」、5連鎖のある型を「豪雷鳴動地獄」「赤光潰斬雷精地獄」などと語られてます。
つい最近「ぷよぷよもプレイしたいけど連鎖くめた試しねえなあ……」と思ってyoutubeの解説動画など追っていただけに、初期のこういった文献にふれられたのはなかなか良い経験でした。
現在もスタンダードな型であるところの「階段積み(本書では「倍力地獄」と命名)」「鍵積み(本書では「輪廻崩壊蘇生地獄」)の解説もすでにあり、誌面の関係で「折り返し」の解説こそなかったもののおそらく本書の時点でいわゆるGTR積みを確立されていたのだと思われます。
で、階段積みは見た目ほど楽にできないから対戦にはあんまりかもとも書かれてて、ですよね!?!? ってなったりしました。
あとは発火点を高めに保つほうがいいとか(おじゃまぷよで塞がれがちだから)、同時消しより連鎖のほうがおじゃまを降らせやすいとか、初期はこうやるとか対戦の考えのベースなども含まれてて、なるほど、「道」……
誌面のつごうもあるとはいえ連鎖は5連鎖までの解説となっています。今はyoutubeで軽く検索しただけでも「初心者から10連鎖への道」みたいな動画がすぐ出てきてて、30年あるといろんなものが進化するし情報のシェアで発展していくよなあ、と思ったりしました。あと実際対戦だと10とか組む暇ないんちゃうか? どうなん?
それにしてもこの時代のテキストにはある種のノスタルジックな軽薄さがあっていいですね。当時の取説のテキストも多数書かれてたようなので、文章かくのが好きなデザイナーだったんだろうな。
あとがきには年齢も書かれてました。22才! 若い!
著者の森田ぷよ道さんを検索したところ元気にXで活動されてました。プロのドッターすごいな〜〜
[Tweet]https://x.com/PuyoRoad/status/1471036650235232258